田中-永峰 良佑
/ Ryosuke Nagamine -Tanaka
UNFINISHED
大館•北秋田芸術祭2014 -里に犬、山に熊- 出品作品
Odate & Kitaakita Arts Festivel2014
“A Dog in the Village,A Bear in the Mountain”
Tシャツ、写真、詩
T-Shirts , Photos, Poem
video 46m 10s
秋田県 大館市で51年間営まれている喫茶店「未完成」についての映像インスタレーション作品。
秋田県は日本一の高齢化社会が進んでおり、そして日本一 自殺率が高い県である。
そんな土地で営まれる喫茶店「未完成」は、営業当初はクラッシックを流す
「名曲喫茶」(イケてる店の名前はシューベルトの「未完成交響曲」に由来している)
であり、若者の恋愛や喧嘩の舞台であったという。
しかし月日が経ち、名曲喫茶では続かなくなり、インベーダーゲームやカラオケを導入して、
他の喫茶店が次々潰れる中でもいびつながら時代に合わせて営んできた「未完成」は、
現在では、街のお年寄りが毎週カラオケを歌いにくる場、になっているという。
AKITA is a town where have the problem of most population aging progresses in Japan.
I walked through Akita and found an old cafe, whose name is "UNFINISHD".
That place has been running in this town for 50 years.
In the past, "UNFINISHED" was a cafe that many youngsters have come before.
But now it is a place elder people sing like Karaoke every week.
い。
そんな話をたまたま街を散策する中で聴いた私は、その「未完成」にくすぶる、
社会や人生への嘆きや喜びを、作品化しようと考えた。
そしてそれは、衰退していく地方社会、急速に進む高齢化社会への
必要な投げかけになると思った。
《作品の形態》
・しつこく店に通い撮影した「未完成」の人々のインタビューや歌声のドキュメンタリー映像
・営業当初から店に架かる「未完成」の渋い看板のロゴをプリントした「未完成Tシャツ」
・店のママ 荒川和子さんに依頼し書いていただいたお店についての詩「未完成の詩(うた)」
そして、お店に通っている「未完成の人々」に「未完成Tシャツ」を着ていただき、
「未完成の詩」を読み上げてもらう。
Form of this work
I Interview to the people who come " UNFINISHED".
printed the T-shirt which was written a sign of" UNFINISHED".
I got a master of the "UNFINISHID" to make a poetry about the life of UNFINISHED.
And read that poetry by "UNFINISHED" people.
「 未完成の詩 」 荒川和子
飲めや父さん 歌えや母さん
今日もうはじまる人生のシンフォニー
越えてきました幾多の雨あられ
今日も歌うよ 下っ腹に人生詰めて
キタカサッサ、ドン
(古い秋田弁で「私たちはどこから来てどこへ行くのかという意味」)
歌っても歌っても未完成
いつまでもいつまでも未完成
死ぬまで歌うよ 人生讃歌
Poetry of “UNFINISHED” by Kazuko Arakawa.
Don't you drink? oh, Our father,
Don't you sing? oh, Our mother,
A symphony of life just starts from today.
we have overcome rain and storm.
Let's stuff our life into our stomach
and sing it today!
KITAKASASSA-DON!
(It mean “Where do we come from, and where do we go?”)
No matter how much we sing and sing,
We are “UNFINISHED” yet.
We are “UNFINISHED” forever!
We will sing until we die!
What a Psalm of Life this is!